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 お客さまに安心して電子掲示板オーナーとなっていただくために、運用等に関して知っておきたい豆知識をまとめました。

電子掲示板に関係する事項 投稿に関係する事項

電子掲示板にセキュリティなんて関係あるの?
 
 公開制の電子掲示板は誰が利用するか、何をされるか分からないことから、セキュリティが非常に重要です。
 電子掲示板等のセキュリティ上の脅威は、大きく分けて次の4つです。
(1)電子掲示板の機能をマヒさせる
(2)電子掲示板からデータをまとめて盗み出す
(3)電子掲示板に危険なデータを登録し利用者に被害を与える
(4)その他

(1)電子掲示板の機能をマヒさせる

 これには、電子掲示板に短時間に大量のデータを投稿し、データをオーバーフローさせて電子掲示板の機能を停止させる、電子掲示板のシステムのセキュリティホールを突いて直接的にデータを破壊する等があります。
 前者は、人手によって大量のデータを投稿することは困難なので、コンピュータプログラムを使って、短時間に大量の投稿を送り込みます(自動投稿攻撃)。
 後者は、電子掲示板のデータが単なるファイルで管理されていたり、電子掲示板の投稿システムにセキュリティホールがあると、そこを利用して操作コマンド等を送り込んでデータを破壊するものです。
 このどちらも、セキュリティの弱い電子掲示板が攻撃の目標になります。

(2)電子掲示板からデータをまとめて盗み出す

 電子掲示板には、投稿者のメールアドレス(場合によってはIPアドレス等も)が記録されています。問題になっている架空請求書や、怪しげな宣伝メールなどもこれを使って送信している場合がほとんどです。
 メールアドレスのように公開されているものは、一件ずつ投稿を見て書き写すことは可能ですが、データを盗み出したい人達は、そんなに悠長なことはしません。電子掲示板のデータ管理方法の甘さや、電子掲示板の投稿システムのセキュリティホールに付け込み、サーバ内に蓄積されたデータを呼び出し一気に盗み出します。  これも、セキュリティの弱いサーバや電子掲示板が攻撃の目標になります。

(3)電子掲示板に危険なデータを登録し利用者に被害を与える

 投稿に、HTMLタグやスクリプトを書き込み、それにより、何も知らずにアクセスした利用者のパソコンで危険性の高いプログラム(スクリプト等)を動作させます。
 怪しげなビジネスのポップアップCMを表示したり、巨大なイメージファイル、文字等を表示させてWebブラウザの動きを妨害するのはまだしも、WebブラウザからOSまで停止・クラッシュさせたり、利用者のパソコン内にある情報(個人情報、色々なパスワード、クレジット番号等)を盗み出したりすることも不可能ではありません。
 これらは「クロスサイトスクリプティング」とよばれます。多くの場合、電子掲示板等の利用者が被害者になってしまいます。自己の手を汚さず第三者の電子掲示板を利用して(踏み台にして)行う攻撃方法です。
 これも、HTMLタグが自由に書けるなどのセキュリティの弱い電子掲示板が攻撃の目標になります。

(4)その他

 掲示板管理者の管理パスワードや会員制の掲示板のパスワードを盗聴し、それにより電子掲示板の設定を勝手に変更、あるいは管理者、利用者の個人情報を盗み出す等があります。
 インターネットでは情報が丸裸の状態で流れているため、掲示板管理者用の設定に利用する管理パスワードが暗号化されていない電子掲示板では、それを盗聴され、利用される可能性があります。
 この他、電子掲示板を運用しているサーバ自体のセキュリティが甘い、サーバを一般家屋に設置しており停電・災害時に対応できない等があります。

 以上、いくつかの電子掲示板に関するセキュリティの脅威を整理してみました。電子掲示板では、被害は管理者個人に限らず、利用者にも及ぶことが考えられるため、たかが電子掲示板と言わず十分検討して、しっかりした事業者のレンタル掲示板を選択する必要があります。

他人のホームページへ勝手にリンクしていいの?
 
 まず思い浮かぶのは著作権の問題ですが、自分のホームページや掲示板から、他人のホームページへリンクすることは、「著作権の侵害にはならない」ということが一般的な考え方です。
 リンクは、他人のホームページへの橋渡しをしているのに過ぎず、コンテンツを複写しているわけではないからです。ただし、「リンクされる場合はメールください」等のコメントがある場合は、ネチケットとしては、連絡するべきです。
 ただし、相手のホームページの表紙以外のページや画像等コンテンツへの直接のリンクや、さも自己のホームページの一部のようにリンクすることは氏名表示権(著作権法)等の侵害の可能性があり、また、他人の名誉毀損等になるような内容でリンクすることは名誉毀損罪(刑法)、信用毀損罪(刑法)等の可能性があるので注意しましょう。
 「誰々さんのホームページです。」と明示して表紙ページにリンクすれば、ほとんど問題はありません。

他人のホームページや書籍にある文章や画像をコピーして利用してもいいの?
 
 書籍はもとより、ホームページも著作物と解釈されますので、無断でコピーして利用することはできません。
 ただし、「引用」の場合や、著作権者(普通は作者)が「利用してもよい」と明示している場合は、使用しても問題はありません。
 「引用」と認められるためには、「公正な慣行に合致するものであり、かつ報道、批評、研究その他引用の目的上正当な範囲で行われるものでなければならない」とされていて、具体的には、(1)引用部分が、他の部分と明確に区別されていること(枠書き、括弧書きにする等)、(2)自分の文章が主で、引用が従の関係があること(引用部分ばかりではダメ)、(3)引用をしなければならない必然性があること、(4)出所を明示すること、が必要です。

フリー素材を一部加工して使ってもいいの?
 
 著作権者(普通は作者)が「利用してもよい」(フリー素材等)と明示している場合でも、あくまで著作権は作者にありますので、何をしてもいいというわけではありません。著作権者が許す範囲での利用となります。
 加工について「やってもよい」と明示されている場合は問題はありません。明示されていない場合は、著作権者に許可を得る必要があります。多くの場合、快く許可していただけるケースがほとんどと思います。これを無断で行うと、同一性保持権(著作権法)、翻案権(著作権法)の侵害になります。

他人が撮影した写真の画像を使ってもいいの?
 
 写真は、撮影者に著作権があります。撮影者に無断で利用することはできません。もちろん撮影者が許可する場合や自分で撮影した写真は問題ありません。
 ただし、風景、建物、群衆写真ではなく、特定の人を中心にして撮影した写真(その人の顔が判別できるような写真)は、その人の肖像権(プライバシー権(人格権)、パブリシティ権(有名人のみ))の侵害となる可能性があります(もちろん事前に許可を得られれば問題はありません。)。
 特に、芸能人の肖像権(特にパブリシティ権)の侵害には、莫大な損害賠償が生じる場合があるので注意が必要です。

掲示板に誹謗中傷が投稿されたらどうしたらいいの?
 
 電子掲示板上において、個人、法人が特定できるような表現で誹謗中傷を行うと、行為者(投稿者)は、名誉毀損罪(事実の指摘がある場合)(刑法)、侮辱罪(事実の指摘がない場合)(刑法)に該当する場合があります。(名誉毀損罪に関しては公共の利害に関する事実であり、もっぱら公益を図る目的であり、真実の証明、または、真実であると信じるに相当の理由があったときは処罰されません。ただし、それはケースバイケースで判断されるため十分な根拠がなければなりません。)
 また、誹謗中傷に付随して相手のプライバシーに関する情報を無断で公表するとプライバシー権の侵害になります。
 会員制の掲示板など、特定少数の会員しか閲覧することができない掲示板の場合は、公然性がないためこれらは成立しませんが、だれでもアクセスできる公開制の掲示板の場合には問題になります。
 名誉毀損罪等が成立する場合は、被害者は行為者(投稿者)に対してその行為を排除することができますので、投稿の削除を求めることができるほか、損害賠償請求を行うことができます。
 しかし、電子掲示板では誰が書き込んだのか明確でない場合が多いので、電子掲示板管理者に対し被害者からその投稿の削除が要求される場合があります。電子掲示板管理者が、削除要求を受け放置しておいた場合には、電子掲示板管理者にも損害賠償責任が及ぶ可能性があります。